コラム

115回医師国家試験を終えて【6年生の1年間と勉強記録】

ケンタロー

こんにちはケンタローです。

前回の記事に引き続き、「115回医師国家試験を終えて」のシリーズの第2弾です。

シリーズの流れは以下の通りです。

115回医師国家試験を終えて
  • これから受験する方々へ
  • 6年生の1年間と勉強記録
  • 医師国家試験を乗り越える上でのおすすめ勉強道具・環境

僕の成績の推移と勉強においての僕の特徴は前回の記事で簡単に紹介しているのでこちらの記事も読んでみてください。

今回は、6年生の1年間でどのような勉強してきたのかを6年生のスケジュールを交えながら紹介します。

本記事の内容
  • 6年生の4月〜国試本番(2/6,7)までの勉強記録
  • 6年生の年間スケジュール
  • 僕の勉強方法

以上の3つを軸にこの1年で僕が感じたことを紹介します。

注意点

本記事も含め、「115回医師国家試験を終えて」のシリーズは、「6年生の1年間で」というのが前提です。

5年生のときから、早ければ4年生のときからコツコツ勉強している人もいるでしょう。(素晴らしいと思います!)

「もうとっくに終わってるわ!」という人でも「最後の1年間どうやって過ごそうかな?」って思うと思いますので、僕の最後の1年間の過ごし方が、その参考になれば嬉しいです。

4月

今年は例年とは異なり、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に対する自粛要請がなされました。

自宅にいる時間が多いこの時期に勉強をしていた方々に対し、僕はブログをはじめていました。

はてなブログから始め、月末にはWordPressを用いた本ブログ(ケンタログ)を開始しました。

ブログが楽しくて、1日中ブログを書いたり、先輩ブロガーたちの記事を読み漁ったりしていてほとんど勉強していませんでした。

5月

このときにブログと関連付けたTwitterを開始し、多くの医学生と繋がったことで自分の勉強のしていなさに気づきました。

それから少しずつ勉強を開始しました。

まずは大学から支給されていたこともあり、MECでメジャー科目を勉強しました。それが5月〜6月前半あたりです。

ケンタロー
ケンタロー

渡先生の授業はわかりやすく、途中ジョジョの例えを使ってくれたりとジョジョ好きには面白く、わかりやすい授業でした。

後半からは、4週間の実習が再開しました。

メモするのを忘れてしまったため、正確に日程を書けませんが、このあたりで春MECを受けました。

結果は以下の通りです。

必修一般/臨床
正答率(%)81.054.6
春MECの結果
ケンタロー
ケンタロー

見るからにやばいスタートですね💦

学内では下から2番目でした…。

6月

前半は病院実習でした。

半ばでメジャー科目を一通り視聴し終えて、産婦人科・小児科・マイナー・公衆衛生の勉強をスタートしました。これらの科目はMedu4を利用しました。

ケンタロー
ケンタロー

メジャーはMECで、その他はMedu4にしようとしていました。

7月

7月に入ると、徐々にマッチングの準備が始まります。

病院見学や書類作成とすべきことがたくさんあり、勉強が手につかない日もありました。

そのような状況下で、なんとか6月半ばで開始した産婦人科・小児科・マイナー・公衆衛生の受講が終わりました。

8月

本格的にマッチング開始です。

ケンタロー
ケンタロー

一般企業の就職活動をした中高の友人に話したら「それくらいでヒーヒー言うんじゃねー」って言われそうですが、面接はめちゃめちゃ緊張しました。

そして、月末に大学の卒業試験の1回目があったので、予備校のテキストを復習しながら、卒業試験の過去問に取り組みました。

9月

9月頭にはPost-CC OSCEがありました。

卒業試験から約1週間ほどしかなく、対策期間は短かったのですが無事合格できました。

そして、Post-CC OSCE後すぐに夏MECを受けました。

結果は以下の通りです。

必修一般/臨床
正答率(%)74.567.3
夏MECの結果
ケンタロー
ケンタロー

卒業試験の1回目を終えたのにこのような点数を取ってしまったのは、正直ゾッとしました。

この時、自分の勉強の改善点を必死に考えました。

ケンタロー
ケンタロー

相談に乗ってくれた友人には本当に感謝しかないです。

自分の勉強の一番の改善点は「復習」でした。

この時期に発見することではないかもしれませんが、テキストを見てるだけで復習した気になってしまっていて、復習の意味をなしていませんでした。

そこで、機械的に復習ができるMedu4の穴埋めテキストを利用して復習しようと考えました。

メジャー科目以外は既にMedu4を使っていましたが、ここでメジャー科目もMedu4で勉強しました。

ケンタロー
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1日1科目という鬼スケジュール!

それが終わった後に、残りの加齢老年学・救急・中毒麻酔も受講し、9月を終えました。

10月に「あるアプリ」に出会い、ここから復習の効率と質が格段にUPしました。

10月

マッチング発表がありました。無事第一志望にマッチし、その病院で研修できそうです。

先程「あるアプリ」に出会ったという話をしました。

そのアプリが、「Anki」「イルカの暗記シート」です。

※これらのアプリの使い方解説の記事も今後書いていく予定なのでお楽しみに!

2つのアプリの主な使用用途は以下の通りです。

  • Anki→Medu4テキストにある口頭試問
  • イルカの暗記シート→Medu4テキストの穴埋め

11月

月初めに卒業試験の2回目がありました。

「Anki」「イルカの暗記シート」のおかげで無事卒業が決まりました。

卒業試験が終わってすぐ、MM模試を受験しました。

その結果が以下の通りです。

必修一般/臨床
正答率(%)90.574.2
MM模試の結果

予備校が違いますし、単純に比較することはできませんが夏MECと比べるとだいぶ成長したかなと思いました。

ケンタロー
ケンタロー

嬉しくてしばらく浮かれていました😅

11月後半あたりから、サマライズのメジャー・マイナーを受講しました。

ここで僕は過ちを犯しました。

それは「冬メックまでに見なきゃ」と焦って1日4~5コマ視聴し、1日の勉強時間のうち動画視聴がほとんどとなり、復習もできずに理解が追いついていなかったことです。

その結果が次月の冬メックで結果として表れました。

12月

冬メックを受けました。

結果は以下の通りです。

必修一般/臨床
正答率(%)80.074.0
冬MECの結果
ケンタロー
ケンタロー

せっかくサマライズを受講したのにこの点数はかなりの痛手

そして、半ばからDr.孝志郎の必修予想講座を受講しました。

12月は主に「Anki」「イルカの暗記シート」を併用しながら、全科目に目を通し、medu4.comで練習問題、QBオンラインで公衆衛生や必修を解きました。

ケンタロー
ケンタロー

あっちこっちに手を出して迷走してますね😅

そして、年末の2日間でQBオンラインに付属しているQuickcheckで過去問5年分をやりました。

ケンタロー
ケンタロー

お試し感覚で使ってみたところ結構良かったです。

Quickcheckを使用してみて感じたことは、主に以下の2つです。

  • 医師国家試験5年分を2日間でおさらいすることができた
  • 選択肢ごとの◯×問題なので、選択肢の理解の確認ができた

②に関しては、絶対的正解の選択肢があるとその他の選択肢をおろそかにしてしまいがちですが、そこを機械的にカバーできることはQuickcheckのメリットだと思いました。

1月

いよいよ年が明けて、残り約1ヶ月のカウントダウンになりました。

家に引きこもってひたすら勉強しました。

直前期は記憶が鮮明ということもあり、やったこと1つ1つに実際の勉強方法や感想を添えたいと思います。

究極MAP

年が明けたと同時(@1月1日10時〜)に配信された「究極MAP」、僕はこれを本番までに10周することを絶対条件に最後の1ヶ月間を過ごしました。

実際の勉強記録は以下の通りです。

1周目は、配信された日に配信講座を視聴(1倍速)。配信動画数も2コマくらいなのでじっくりと聞き、記載内容以外の口頭部分も全てメモしました。

2周目以降は、2倍速で視聴しました。

ここからは視聴しながら新たなメモを加えることはあまりありませんでしたが、サマライズや直前講座、QBを解いていての気付きに加え、口頭試問で覚えた内容だが記載されていない内容などを加えていきました。

そして、実際に使用した僕のテキストがこれです。

https://twitter.com/kentalog1127/status/1356908649579388929
ケンタロー
ケンタロー

これまでで最も「いいね」を頂いたツイートになりましたm(_ _)m

QBオンライン過去問3年分

医師国家試験受験生が必ずやる、そして完璧に仕上げてくるのが過去問3年分です。

これから紹介する方法が「完璧に仕上げる」に相応しいかというと自信はありませんが、参考になれば嬉しいです。

正直、これまでの勉強の中で過去問3年分の問題を解いてしまっているので初めて問題を見る感じで解くのは不可能ですが、可能な限り本番のように演習しました。

具体的な方法は以下の通りです。

本番を想定した過去問演習
  • 厚生労働省のHPから問題のPDFををダウンロード
  • 公式PDFを使って問題を解く
  • 解答をQBオンラインに入力
  • ◎◯✕で問題を仕分け(または◯△✕)

「公式PDF+QBオンライン」という方法を取りました。

この方法のメリットは、本番のように解きつつ、正答率や知識の抜けの仕分けが直ぐにできることです。

また、この方法には「1問ごとに入力」「1ブロック解き終わってから入力」の2通りあります。

それぞれの特徴を上げると以下のようになります。

1問ごとに入力1ブロックごとに入力
1問解くごとに答えを見ることになるので本番と少し異なるが、時間の節約になるより本番に近づけることが可能だが、時間がかかってしまう
入力方法の比較
ケンタロー
ケンタロー

これは好み!

※◎◯✕で問題を仕分けについては、次の「QBオンライン全科目1周目問題」で紹介します。

QBオンライン全科目1周目問題

これまでの問題演習で正解してようがしてまいが、全科目の1周目問題を全問題を解きました。

過去問3年分に引き続き、ここでも◎◯✕で問題を仕分けを行いました。

具体的な方法は以下の通りです。

QBオンラインの仕分け方法
  • 選択肢をすべて比較した上で正解できた問題は、本番の自分を信じて自身を持って「◎」へ
  • 1つ以上微妙な選択肢があったけど正解した問題は「◯」のまま(この際わざわざ△にする必要はなし)
  • 間違った問題は「✕」
  • 2周目以降は「◯」と「✕」がすべて「◎」になるまでひたすら反復

「△」を使用せず、「◎」「◯」「✕」を使用することのオススメな点は、次に問題演習するときに「◎」は最初から除外されているので演習前の絞り込みで選択する必要なくなることです。

ケンタロー
ケンタロー

自信持って正解できる問題を「◎」にポイする感覚が気持ちよかったというのもあります笑

テストゼミ2020予想編

過去問ばかり解いていると頭がボケてしまい新問題に対応できなくなりそうと思い急遽受講しました。

受けてみて良かった点は以下の通りです。

テストゼミを受けた感想
  • これまで過去問で見たことのない問題を解くという上で良い刺激になった
  • 各回ごとに合格ラインがあり、それを目標に本番のように解くことができた

この際、予想問題を「当たってくれ頼む🙏」として解くのではなく、あくまでフレッシュな問題を解くイメージで解くのがいいかと思います。

MEC直前予想講座

サマライズに引き続き、孝志郎先生のエピソード記憶炸裂です。

サマライズを受講した人には良い復習になる講座だと思いますし、各科目の総復習になるので良い講座だと思います。

シリーズ第1弾の「これから受験する方々へ」にも書きましたが、配信時期が1月の後半辺りからなので自分の勉強計画と要相談だと思います。

良い講座だと思いますが、当初勉強計画に入れておらず、まとまった復習のタイミングを確保できなかったためせっかく受講したのに消化不良になってしまいました。

ケンタロー
ケンタロー

せっかく受講のに消化不良は悔しい…。

MEC LAST MESSAGE

こちらはほんとにほんとに直前期という感じでした。

先程の直前予想講座が一般臨床対策だとしたら、LAST MESSAGEは必修対策というイメージです。

これも孝志郎先生のエピソード記憶炸裂です。

また、バーチャルイベントも楽しかったです。

サマライズや直前講座の復習

「復習しなきゃ💦」と焦って爆速でテキストを見渡した感じです。

試験本番「的中してたね!」という声を聞きましたが、「え?マジ?」という状態できちんと理解に繋がっていなかったことが露呈してしまいました。

せっかく受講するなら「見たことある」ではなく、きちんと理解まで落とし込みましょう。(心の底から思いました。)

115回医師国家試験の前日・当日

前日は、究極MAPを最後に1周しました。

最後は停めることなく流しっぱなし。

毎日聞き続けてきたからこそ心の落ち着きになりました。

ケンタロー
ケンタロー

おすすめです!

初日の自己採点はどうする?

先に結果をお見せすると以下の通りです。

これを見るとわかると思いますが、1日目は良かったけど2日目が良くない。

結果としては、初日の点数が良かったので2日目を安心して解くことができましたが、これが逆だったらと思うとちょっと怖いですね。

各予備校の先生方も初日の自己採点は推奨していません。

それを聞いて、はじめは僕も自己採点はしないでおこうを思っていました。

しかし、僕は普段の模試や卒業試験で各ブロックごとに自己採点をしていた人間なので、初日の点数が良かろうが悪かろうが気になってしまいました。

実際に国家試験本番に自己採点をした身として、これから国家試験を受ける方々にお伝えしたいのは、

  • 本番自己採点をするなら→普段の模試から自己採点して慣れておく
  • 本番自己採点をしないのなら→普段の模試からも自己採点はしない

ことです。

まとめ

僕の6年生の1年間を紹介しました。

これから医師国家試験を受験する方々の1つの参考になれば嬉しいです。

勉強的な観点から伝えたいことは以下の2つです。

僕からのメッセージ(勉強面)
  • 1つ決めた予備校を信じ切って完璧にしたほうがいいと思う!
  • 直前講座は、取らなければいけないといったことはないと思うが、それを受講することで直前期の不安を解消できるのなら取るべきだと思う!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

当シリーズは、あと2つ続きます。

ぜひそちらも読んでいただけると嬉しいです。

ABOUT ME
ケンタロー
ケンタロー
医局デザイン担当
普段は泌尿器科専攻医として勤務。医局主催の研究会では、抄録集、ポスター、幕間スライド、QUOカードのデザインを担当。 研修医時代、発表した症例は特に珍しいものではなかったが、スライドデザインと発表技術が評価され、銀賞を受賞。 現在では、自分だけにとどまらず、ココナラなどの外部サービスを通じて、スライド作成のサポートも行っている。
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